中小企業にとって「補助金=資金を得る手段」と思われがちですが、実は WEBマーケティングを加速させる絶好のチャンス です。
診断士が「補助金×WEB活用」を提案できれば、クライアントの費用負担を抑えながら、集客力を大きく伸ばせます。
1.WEBに使える代表的な補助金
(1) IT導入補助金
対象:HP制作、予約システム、顧客管理ツール、ECサイトなど
補助率:1/2~2/3
ポイント:ただ作るだけでなく「業務効率化+集客」を目的に提案
(2) 小規模事業者持続化補助金
対象:HPリニューアル、チラシ作成、ネット広告など
補助率:2/3(最大50万円・条件により増額あり)
ポイント:広告・販促費に使えるため、WEB広告のテスト導入に最適
(3) 省力化投資補助金(新設制度)
対象:受付タブレット導入、チャットボット、クラウド管理システムなど
補助率:1/2
ポイント:人手不足解消と同時に「デジタル集客導線」を組み込む
👉 診断士が支援するなら「補助金を取って終わり」ではなく、「WEB施策の実行プランまで落とし込む」ことが重要です。
2.WEB活用に補助金を使うメリット
自己資金を抑えながら攻めの投資ができる
補助金申請をきっかけに、経営課題の整理・戦略立案ができる
「補助金で作ったHP/システム」=診断士が関与した証として信頼につながる
競合がまだ取り組んでいない分野で一歩先に出られる
3.提案の切り口(診断士が経営者に響く伝え方)
切り口① 「お金をかけずにWEBを強化できる」
「自己負担1/3でHPをリニューアルできます。SEOや予約機能を整備すれば、投資回収はすぐです」
切り口② 「人手不足解消と集客を同時に」
「チャットボットや予約システムを導入すれば、電話対応の負担を減らしながら、顧客の利便性も向上します」
切り口③ 「数字で成果を見せやすい」
「WEB広告に補助金を使えば、クリック数・問い合わせ数という形で成果を“見える化”できます」
4.クライアントに渡せるチェックリスト
[ ] 自社のWEB施策に補助金を活用できるか把握しているか
[ ] 「補助金ありき」ではなく「経営課題→WEB施策」の順で整理しているか
[ ] HP・予約システム・広告など、補助金対象になりやすい施策を把握しているか
[ ] 申請だけでなく実行後のPDCAを診断士が伴走できる体制になっているか
5.成功事例
ある地域葬祭業では:
持続化補助金でHPをリニューアル(料金表+事例ページを整備)
IT導入補助金で予約システムを導入
→ WEB経由の問い合わせが2倍になり、スタッフの電話対応時間も大幅削減
👉 補助金は単なる「資金調達」ではなく、WEB施策の加速装置になります。
まとめ
補助金は「資金を得る」だけでなく「WEBを強化する」絶好の機会
IT導入補助金/持続化補助金/省力化投資補助金などが活用可能
診断士は「経営課題→WEB施策→補助金」の流れで提案するのが効果的
あなたのクライアントのWEB課題は何でしょうか?
「補助金を使えば、自己負担を抑えて解決できる施策」がきっと見つかります。
次回予告
第12回「まとめと次のステップ」
これまでの学びを振り返り、診断士が“明日から実践できるWEB提案の型”を整理します。
執筆:中小企業診断士/WEBコンサルタント 小泉悟志
・ 東京都中小企業診断士協会「WEBマーケティング研究会」代表
・ エリアマーケティング研究会「終活ビジネス部会」リーダー
・ 葬祭業界専門コンサルタント(セミナー・執筆多数)
・ 株式会社エンディング総研 代表取締役
・ 株式会社東京WEB集客パートナーズ 代表取締役